磁気共鳴映像法(MRI)入門    


直感的な理解のためのビジュアル・コンテンツ

mail

入口 紀男(熊本大学名誉教授)  上野 照剛(東京大学名誉教授)



    矢状断
   

ヒト頭部正中矢状断画像

「非侵襲的」(noninvasive)という言葉があります。「磁気共鳴映像法(MRI, Magnetic Resonance Imaging)」は磁気と電磁波を用いて人体を非侵襲的に、すなわち外科学的な解剖をしないでその断層画像を取得する方法です。その装置のことも略して「MRI(Magnetic Resonance Imager)」といいます。
 1980年代初めまで MRIは日本でもあまり知られていませんでした。現在では誰でも何らかの病気の確定診断のために生涯に一度や二度は利用することがあるかもしれません。そのような重要な方法・装置となっております。人体の重量のおよそ 10パーセントを水素が占めています。臨床用に使われている MRIは水素がもつ原子核の「ふるまい」を画像化するものです。
 次のリンクにパワーポイントをおきました。

1.人体の原子核からどのようにして電気信号を取り出すのか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri1.pptx (スライド 10枚)
2.スライスはどのようにして「切り出される」のか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri2.pptx (スライド 4枚)
3.水平方向の原子核の位置はどのようにして特定されるのか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri3.pptx (スライド 5枚)
4.鉛直方向の原子核の位置はどのようにして特定されるのか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri4.pptx (スライド 5枚)
5.平面上の原子核の位置はどのようにして特定されるのか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri5.pptx (スライド 6枚)
6.MRIで何が分かるのか
   https://www.asoshiranui.net/mriliteracy/mri6.pptx (スライド 6枚)

 * ダウンロードしてご自由にお使いください
 * パソコンにパワーポイントがインストールされていることが必要です
 * アニメーション(動画・効果音)を使っていますので、スライドショーでご覧ください
 * 難しい式は出て来ません。

 MRIの原理についてこれまで幾つか入門書や専門書を読んでも今ひとつ分からなかったけれど「あぁ、そういうことだったのか」ということになれば幸いです。
 筆者らは 1980年代まだ磁場強度(磁束密度)1.5テスラを超える MRIが日本にも世界にもなかったころに 2テスラの MRIを開発して臨床試験を行い、公的認可としては世界最初に厚生省(当時)の製造認可を取得しました。